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2018年5月28日 (月)

隠れたユーモア短編集-97- 集中力

 物事をやろうとしているとき、集中力は欠かせない。しかし、そのときの状況や各々(おのおの)に備わった人間性の違いによって集中力は違いを見せる。加えて、隠れた影響・・というのも関係する。例(たと)えば、やろう! と意気込んで集中力を高めたのはいいが、前日、薄着で眠った結果、寝冷えをして俄(にわ)かに腹具合が怪(おか)しくなる・・といったような場合だ。当然、やろう! としてもやれないから、トイレへ駆け込むことになる。こうした隠れた影響が集中力を削(そ)ぐ訳だ。だから、各自に備わった人間性だけで集中力は極まるものではない・・という結論に至る。
「どうも疲れ過ぎたようだ…」
 魚乃目(うおのめ)は集中力を欠き、寝起きが遅(おそ)くなった休日の朝、目覚ましを見ながらそう呟(つぶや)いた。その結果、いつも日課にしている軽い屈伸運動を忘れてしまった。なんということだっ! と腹立てても、集中力を欠いた自分のせいなのだから仕方がない。そしてその夜、明日は絶対、忘れないぞっ! と、集中力を高めたまではよかったが、魚乃目は何枚も着込んで眠ったため、今度は寝汗で風邪を引いてしまった・・という、お粗末な話である

                          完

 ※ 修練を積んだ達人ともなれば、集中力はどのようなことがあろうと途切れないそうです。^^

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